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法隆寺の建築物について [芸術]

さて、法隆寺の建築物について見ていきましょう。

なんといっても素晴らしいのは五重塔です。

木造建築では世界最古のものですが、それ以上にバランスと六朝形式である直線が美しいのです。

では何故このような塔を聖徳太子は立てたのでしょうか?

それは、仏教を広める上において重要な役目があったからです。

仏教を広めるためには、神道の国であった、日本人を仏教の方に目を向けさせなれればなりません。

そのために、一役買ったのが、この五重塔なのです。
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仏教の宣教を行うのにはまず、皆の目を見張るようなものを作らなければなりません。

平地に高い五重塔を建て、柱などに朱の彩色が施され、金具はピカピカ光るように鍍金されました。

山の上に建てた方が目立ちやすいと思いがちであるが、実際はそうではありません。

明るい空でいくら光らせても、空の方が明るいので目立たないのです。

平地に塔を建て、山の緑色に対して一番目立つ赤色で柱は塗られ、

屋根の上の水煙・九輪は鍍金されピカピカ光っるようにしました。

そうすることによって、今まで見たことのないきれいな金色は荘厳で人の目を引くことになり、

多くの人が興味を持って見るようになりました。


次に、金堂や五重塔の屋根の先に風鐸が下げられ、風が吹くときれいな音をたてました。

法隆寺には三種類の大きさの風鐸があり、五重塔の九輪に9×9=81コの小さな風鐸が、

五重塔の各層の屋根の四方に5×4=20コの中くらいの大きさの風鐸が、

金堂の二層の屋根の四方に2×4=8コの大きな風鐸がつけられました。

大きさの違いから三種類の音色を出し、さらに人々を引きつけました。

しかし現在はよほどの大風でないと舌(ゼッ)が揺れないので鳴らなくなっています。

飛鳥時代には小さな梵鐘はありましたが、鐘は天平時代までありませんでした。

美しい五重塔を見て、きれいな音を聞いて集まってきた人に、人々がそれまでかいだ事のない、

いい香りのする香を立ちこめさせました。

 これによって寺に吸い込まれるようにやって来た人々が、御堂に入ってみると、

金色燦然とした仏像があって吃驚仰天し、その畤僧侶が奥から出てきて、

大いに仏の慈悲を説き、この仏様を信仰すればあなたは救われると説教をし、

人々の心を掴かんだのでした。

次はその五重塔の美術的な要素を勉強しましょう。


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