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玉虫厨子 [芸術]

法隆寺の宝物館には素晴らしい作品がまだまだあります。

その一つに玉虫厨子があります。

玉虫厨子1.png

これは、飛鳥時代の建築の模型で、飛鳥建築の基本となるものです。

下の台、中の台、屋根のバランスを見ると、下の台が大きく安定し、

下が広い五重塔のバランスと似ています。

また、屋根の線が強く、直線形で、一重の垂木が長く、

屋根の下から木が鉄砲のように異様に強く出ています。

それに、それを支える雲形の肘木がきれいで、奥行が非常に長く、

屋根の上の鴟尾も大きくなっています。

※鴟尾(しび)とは、瓦葺屋根の大棟の両端につけられる飾りの一種です。

台座の四面には油と赤、緑、黄、白の絵の具で絵が描かれていますが、

日本最古の絵画で、密陀絵といいます。

正面からみて反対側にかかれた絵は捨身飼虎図と呼ばれ、

釈迦の前世、飢えた虎に対し、服を脱ぎ、飛びおり、自分の身を食ぺざせるという、

時間を異にする三つの事柄を同一画面に三段にし描いた絵です。

玉虫厨子2.png

金銅の透彫の金具の下に、玉虫の青っぽい羽根を敷きつめていて、

金ビカに鍍金された処に玉虫の羽根をおいていたので装飾的に素晴しく、

きれいな明るい荘厳的効果があったと思わます。

蓮弁は飛鳥時代特有の強きが感じられ、格挟間も飛鳥時代のもので、古い形式です。

厨子の中に小さい仏像がありますが、仏像としてはいいのですが、遠いので大変見にくいです。

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